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お正月に従業員を休ませた三越伊勢丹ホールディングスのねらい

 鳥取市の社会保険労務士の田中伸一です。

 あけましておめでとうございます。今年もゆる~くこのブログも続けていければいいなぁと思いますので、よろしくお願いします。

 今年は4日から始動するところが多く、なんとなく正月気分もそこそこに仕事始めだったという方も多いのではないでしょうか。私は以前、小売業で働いていたのですが、クリスマス商戦から年末商戦、そして休む間もなく新年からの営業でまったく年末とか正月といった感覚はありませんでした。それだけに、年末年始も休みなく働いておられる方もたくさんいることを考えると頭が下がる思いです。このところの風潮で元旦営業をするお店もどんどん増えてきて、事実私も元旦から働いた経験もあるのですが、今はコンビニもやっているし、元旦くらいお店が開いてなくても困ることはないし、元旦くらい休めばいいのにと思います。

 そんな中、今年は大手の百貨店がなんと元旦、2日を休みとして3日から営業を始めるところが出てきたことが話題になっていました。百貨店の正月といえば福袋もあってにぎわうところに会社としては英断だったと思います。長いですが、ネットの記事より引用します。

 ■「負担軽減」注目集める試み
 新春の初売りは多くの客が集まる書き入れ時。近年は元旦から営業するショッピングセンターやアウトレットモールが増加しているが、百貨店最大手の三越伊勢丹ホールディングス(HD)は、伊勢丹新宿本店や銀座三越など首都圏8店舗で新年の元日と2日を休業し、3日に初売りを行う。ワークライフバランス(仕事と生活の調和)を重視する流れのなか、この試みに注目が集まっている。(石井那納子)      

 「(繁忙期に)売上増よりも我々テナント社員の労働環境改善を重視して頂いたものと感謝致します」

 12月上旬、単文投稿サイト「ツイッター」にこんなつぶやきがアップされた。書き込んだのは三越や伊勢丹に出店する洋菓子店だ。

 三越伊勢丹HDの初売り日変更は9月に発表されていたが、ツイートをきっかけに情報は一気に拡散。ネット上では「何でも24時間365日が求められる世の中がおかしい」といった賛同や、「毎年2日は家族で伊勢丹の初売りに行くのが恒例行事だったのに…」と残念がる声などが次々と書き込まれ、その是非をめぐり“論戦”が展開された。

 平成元年以降、小売業界で休業日数や営業時間の規制緩和が進み、元日から初売りを始める店舗が増加した。苦境に立たされた百貨店も、売り上げを伸ばそうと初売り日を前倒しして応戦してきた。そごう・西武は全店で年中無休、高島屋と大丸松坂屋、京王、小田急百貨店なども原則として休みは元日だけとしている。

 初売りを3日に遅らせることについて、三越伊勢丹HDの担当者は「従業員の負担を軽減し、接客の質の向上を図ることが目的」と説明。無理な労働は従業員の体力的、精神的余裕をなくし、サービス低下を招くとした上で「初売りを通じて、正月の伝統習慣を見直すきっかけづくりや、家族とのだんらんを提案するのも百貨店の役割だ」と意図を説明している。

 “横並び主義”とされる百貨店業界では異例の取り組みで、2日を休業日にすることで、売り上げは数億~数十億円落ちるとする試算もある。博報堂生活総合研究所の上席研究員、夏山明美さん(51)は「従業員を大切にする企業の姿勢が伝わり、優秀な人材確保にもつながる」と評価。「従業員自身のプライベートが充実すれば、生活者の目線に立った提案ができるようになり、仕事への意欲や原動力も高まるなど、好循環が起きることが期待できる」と話している。
(産経新聞ネット記事より)


 今回の取組については賛否両論あるようです。経営的な観点からは、それだけ売り上げが減るとなるとなかなか難しいと思いますし、今や正月に開くのが当たり前という時代に逆行しているとお客の立場からは思う人もあるのかもわかりません。ただ、大手の家電量販店やホームセンターなんかも元旦営業を取りやめたところもありますし、逆に従業員の方々のことを思うと正月くらい休んでもらってもいいと思います。他の日に休めばいいと言われるかもわかりませんが、やはり正月休みというのは親戚が集まったり、特別なものだと思います。それに、私も以前小売業にいたのでわかりますが、代わりに長期の休みをもらえるなんてこともありませんでした。お店は、正月が終わっても開いているので、ただ通常の営業に戻るだけなので仕方ないですが。サラリーマン時代に休んでないことを武勇伝的に語る先輩社員もいましたが、たしかに尊敬はしますが素直に受け入れられないように思った記憶があります。効率よく、ちゃっちゃっと仕事を片付けて定時に帰る上司の方がすごいと当時は思っていました。

 規制緩和で営業時間や休みの規制がなくなり、どんどん営業時間は長くなる傾向にずっとありました。その一方で労働基準法という法律もあり、これを両立するのはかなり難しいと思います。営業時間は長くなり、その一方人員は正社員の削減をしてパート化して乗り切ろうと会社は努力しているのですから、減る正社員の負担が増えるのは当然の流れです。それだけに、サービス業で年末年始も働いている多くの方には頭の下がる思いです。これだけ競争が激化して、利益が確保しづらい時代にいくら営業時間を拡大したところで、生産性が上がるかは疑問です。ライバルが営業時間を延長したからそれに対抗せざるをえないというのが実際のところではないかと思います。

 今後は、記事にもありますが、社員の精神的・体力的なケアを重視し、またきついイメージのある小売業でも優秀な人材を確保するためにもこうした流れになっていくのではないかと思います。私たち利用する側としても、もしそうなってもやはり受け入れなければならないと思いますし、そんな時代になっていくのだという認識も持つべきだと思います。昔は年末といえば、お店も正月に休むので家族総出でたくさん買い込んでいたと思います。多少値段が高くても売れるのが年末というイメージも働いていた当時ありました。なので、実際正月にお店が休んでも困ることはないと思いますし、最近よく正月なんて気がしないという言葉をよく聞きますが、正月でも普通にお店が開いていることもそんな気がしない一因ではないかと思います。

 一番の会社にとって大切なのは、従業員のやる気です。従業員一人一人の能力は機械とは違って無限大です。従業員の仕事に対するモチベーションが会社の業績に一番影響すると思います。従業員が会社も自分たちのことを考えてくれているというふうに思うだけでも仕事に対する姿勢は変わってくると思います。今まで当たり前と思っていたことでも、少しずつでも変わらざるを得ないと思います。今年は労働基準法の改正もおそらく行われ、有給休暇の付与の義務化も法制化になるといわれています。それだけに、経営者としては意識の改革ともしそうなっても利益や売り上げを確保できるような生産性の向上がこれからの課題になってくるように思います。普段からコスト削減には当然に取り組んでいると言われるかもわかりませんが、おそらくそれ以上の努力が今後求められてくるように思います。社労士としてもこのあたりで何ができるのか、経営者の方とも一緒に考えていかなければいけないと考えています。

 ということで、皆様にとって今年が良い年になるように!!
 今年もよろしくお願いします!!


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リワーク

Author:リワーク
鳥取市の社会保険労務士の田中です。日々の雑記からビジネス本の紹介から趣味の話まで、色々書いていきます。
企業の経営者、人事・総務担当の方からビジネスマンの方まで、役立つ情報をお届けいたします。
気軽になんでも相談してもらえる社労士を目指して、日々奮闘中です!お問い合わせは tanaka@rework-tottori.com 田中まで

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