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日本人は本当に働きすぎなのか??

鳥取市の社会保険労務士の田中伸一です。

 昔から日本人はよく働くといわれていますが、本当にそうなのか考えてみたいと思います。おそらく、近い将来労働法の根幹である労働基準法が改正される見通しですが、法律の小難しいことは置いといて、日本人の働き方について世界的にどうなのか少し書いてみたいと思います。

 日本人の年間の総労働時間はデータ上においては減少しています。ただ、詳しく見ると非正規の労働者が増えたことによるもので、正社員に限ってみるといまだに年間2000時間超という世界的にも異常な事態が続いているようです。いわゆる雇用の2極化がすすんでいるという状況です。これは、好ましいこととはいえないと思います。正社員に負担が偏って、一方非正規労働者は低賃金のままになっているわけです。そこで出てきたのが「同一労働同一賃金」という考えです。これまでお給料は社長が独断で決めている会社も多いと思いますが、これが法制化となると、なぜその賃金なのか非正規から説明を求められたら答えないといけないとされるようです。当然、なんとなくそんなものだから、という回答ではダメなわけです。この「同一労働同一賃金」ですが、これは現在の雇用の2極化に歯止めをかけるために考えられている施策でもあるわけです。

 それから時間外労働に対する考えですが、欧州では労働時間規制は健康面を重視するというスタンスで規制がされています。具体的には、週48時間を超えるような労働時間は認められていないです。一方、アメリカや韓国、そしてわが日本では賃金が重視され、時間外労働については、割増し賃金を支払えばOKとされています。ただし、アメリカ・韓国の割増率は50%です。これでは、企業側としては残業をさせると企業の利益が確保できなくなるので、ある意味時間外労働の抑制ともなっています。しかし、日本は戦後の混乱期に25%と決められ、それがいまだに続いている状況です。これが、世界的にも時間外労働が多い原因でもあるわけです。

 長く会社にいるのが美徳みたいな風潮はいまだにありますが、長時間労働が本当によいことなのか考えてみる必要があります。生産性が低いとされている原因は、日本がデフレ化にあり、なかなか高収益の体制にならず、賃金が抑制されたままにあります。その構造的な問題はいかんともしがたいところですが、それでもこれだけ人手不足になっている現状、生産性という観点から今後の労働をいかに効率的にしていくかを考えていなかいと今後、世界が相手というと大げさかもわかりませんが、企業の生き残りにもかかわってくると思います。ある会社で時間外労働の多い部署の実態を調査すると、みんなが同じ時刻に帰っていることがわかりました。すなわち、所属長が帰るのを周りが待っていたという実態があったわけです。これがおかしいと言える会社が実は健全なわけです。

 どうも日本の企業家のあいだでもそのあたりに気づいている経営者層も多いみたいで、国に有給休暇の取得の義務化なんかを提言しているのも実は、労働者側ではなく経営者側だったりもします。よく有給休暇はなかなか取らせてあげられないという中小企業の経営者は多いですが、実は有給休暇を確実に取得されることで、労働者の生産性が上がり、結果的に企業の収益に結びつくと考えている経営者が増えてきているもの事実です。長時間労働が美徳とされている風潮がある日本ですが、長時間会社にいるだけで、確実に発揮できる能力は低下しているということは、科学的な実験でも明らかにされています。要は長く会社にいることは、無駄な時間が発生してしまっているだけということになります。

 欧州の人がよく夏はバカンスにいくと聞きますが、バカンスにいっているから企業の生産性がよくないとか夏場は利益が落ちてしまうという話しは聞いたことがないです。今の日本の会社のやり方がこれまでの慣習的になっているだけで、正しいか、時代に合っているかは別な話しだと思います。勤務時間を就業規則に入れる際に、よくサービス業ではお客さんがくるかもわからないから、どうしても時間外勤務になってしまうという声もお聞きすることもありますが、本当にいちいち一人のお客さんのために多くの従業員が残ることがいいことなのか、過剰サービスが逆に従業員に過重労働を強いているだけなのではないかとか、考えてみる余地はいくらでもある気がします。

 これまでのやり方を変えたり、私を含めてこれまでやってきたことを否定したり、考えを変えるということは頭ではわかっていてもなかなか難しいところはあります。国が「働き方改革」というものを進めていますが、さすがにお国のお役所は、世界の実情と日本を比較していかに日本がこと労働時間制度においては非常識なのかということを検証し、これからの日本の国力を維持していくためにも「働き方改革」が必要だという方針を示しているのです。やはり我々もそのことを理解して、特に経営層は先頭になって「働き方改革」を実行をしていかないといけないと思います。忙しい、余裕がない、人手が足りないとよく聞きますが、こんな時だからこそ、みんなで話し合って、改善できることはないか考えてみてもいいと思います。自ら考えて動ける人材が増えることが、やりがいにつながり、生産性の向上へとつながるのではないでしょうか。


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リワーク

Author:リワーク
鳥取市の社会保険労務士の田中です。日々の雑記からビジネス本の紹介から趣味の話まで、色々書いていきます。
企業の経営者、人事・総務担当の方からビジネスマンの方まで、役立つ情報をお届けいたします。
気軽になんでも相談してもらえる社労士を目指して、日々奮闘中です!お問い合わせは rework@hb.tp1.jp 田中まで

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